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インジェンタ株式会社、令和6年度みなと新技術チャレンジ提案制度実証実験を完了

  • 執筆者の写真: Ingenta
    Ingenta
  • 6月3日
  • 読了時間: 4分

更新日:6月27日


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[東京都港区 - 2025年6月3日]  


~インフラ外観検査AI支援技術でひび割れ検知精度96.8%を達成、最終報告会で成果を発表~


実証実験完了のお知らせ

インジェンタ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:薛 棚仁)は、令和6年度みなと新技術チャレンジ提案制度において実施して参りました「インフラ外観検査AI支援技術検証」の実証実験を完了し、2025年6月3日に開催された港区DX展示会内の最終報告会にて成果発表を行いましたことをお知らせいたします。


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高精度AI解析技術の実用化を推進

当社が本実証実験で推進した技術は、従来困難とされていた屋外環境での高精度な外観検査を可能にするAI解析技術です。特に光沢のある対象物や屋外での外観検査において、他社では実現困難な精度を実現しており、これまで中古車の外観損傷検知などの分野で実績を積み重ねて参りました。


今回の実証実験では、この技術をインフラ点検分野に応用し、株式会社計測リサーチコンサルタント(KRC)様が開発した「ひび割れ図化判読システムk-trace」と連携することで、解析の高度化を推進いたしました。


インフラDX将来像
インフラDX将来像

実証実験の成果

  1. 検知精度の大幅向上: 再現性(検知漏れの指標)適合率(過検知の指標)大幅に改善し、専門家の目視と同等水準以上に到達

  2. 実用化へのロードマップ確立: 想定した開発段階を順調に推移し、今後の実用化に向けた明確なロードマップを構築

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インジェンタ株式会社について

インジェンタ株式会社は、医療・製薬・ヘルスケア領域に特に強みを持つ技術メンバーを擁し、世界最先端のGraph AI技術を軸とした国内で唯一のAI企業です。Deep Learningだけでは精度向上が難しいプロジェクトを数多く短期間で救済した実績があり、テキスト、画像、音声、数値の解析はもちろん、より複雑なデータ解析が求められる統合プロジェクトでも多数の実績を有しています。スタンフォード大学発のシリコンバレースタートアップであり、世界的大手IT企業(米国本社含む)にも採用される先進技術を提供しています。

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みなと新技術チャレンジ提案制度について


制度の概要

みなと新技術チャレンジ提案制度は、港区が令和6年度より創設した革新的な取り組みで、区が抱える行政課題に事業者等が提案する新技術をマッチングさせ、課題解決に向けた実証実験を行う制度です。本制度は、多様化・複雑化する行政や地域の課題を民間事業者等の持つ新技術を積極的に活用しながら解決し、公共サービスにおける区民・事業者の利便性向上を目指しています。 詳細は港区公式ページをご覧ください:みなと新技術チャレンジ提案制度


実証実験の背景と社会的意義

10年後には国内自治体が管轄する橋梁のうち建設後50年以上経過した構造物が63%を占めると予測されており(国土交通白書2021 第2節より)、老朽化に伴う維持管理コストが年々増加しています。さらに従来の目視点検では以下の3つの課題が深刻化していました:


  1. 技術者不足による検査遅延

  2. 高所作業の安全リスク

  3. 定性的評価による精度のバラつき


本実証実験は、これらの課題に対してAI画像解析技術で「実インフラでの検査効率向上」と「定量評価精度の実現」を目標に、持続可能なインフラ管理システム構築を目指したものです。



実証実験の実施概要

  • 実施場所: 港区内橋梁5箇所

  • 実施期間: 令和6年11月~令和7年3月

  • 協力機関: 株式会社計測リサーチコンサルタント(KRC)様


技術検証内容

  1. 対象橋梁の選定: 港区から提供された過去調査データを基に実証対象橋梁を絞り込み

  2. 専門家による正解データ作成: KRC様の専門家による現地写真からのひび割れ判定

  3. AI解析とモデル改良: AIひび割れ検知、正解照合、AIモデルの継続的改良


技術的な協業内容

本実証実験では、当社の屋外外観検査AI技術とKRC様の「ひび割れ図化判読システムk-trace」を組み合わせて実施しました。k-traceは国土交通省の点検支援技術性能カタログにも登録されている信頼性の高いシステムで、画像からコンクリートのひび割れ等の損傷を効率的に抽出し、定量的な調査結果を提供します。



【今後の展望】

実用化に向けた取り組み 今後は実用化に向けて、自治体の点検業務基準に準拠した追加データ収集およびアノテーション実施により、実用基準のAIモデルへのカスタマイズを進めて参ります。また、業務効率向上を目指したさらなる現場適応性の向上と判定項目の拡大に取り組み、他自治体様への展開および港区での実運用を目指します。


社会貢献への取り組み

労働人口減少や予算縮減などの問題を抱える中で、国民の安全な生活を支えるために、効率的かつ高度なインフラの維持管理手法の確立は重要な社会課題です。当社は、従来では人の目に依存してきた点検・診断を画像+AIで補完することで、大幅な点検効率向上を実現し、より安心・安全な社会インフラの維持管理に貢献して参ります。



【本件に関するお問い合わせ先】 

インジェンタ株式会社


事業開発担当マネージャー 

岡本 光由

TEL: 03-5860-6831

 公式ウェブサイト: https://www.ingenta.ai/ja

(このプレスリリースは、配信日時点のものです。内容は予告なく変更となる場合がございます。)




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